舞台裏を知っておく

つい同業他社の悪口ばかり出てしまうが、不動産購入に関しては、こういう舞台裏を知っておいていただくのが、結局はお客さまのためになると信じるから、ありのままの話をつづけさせていただく。前にも書いたが、多くの不動産業者は、物件の大量供給を前提とした商売をしている。だから、売却することがなによりもまず大切なのだ。抱えている物件が売れなければ、それは不良在庫となり、会社の資金繰りが悪くなってしまう。こうなると死活問題だから、無理をしてでも販売してしまおうとする。いきおい、お客さまの事情は2の次、3の次にならざるを得ない。こういう業者は、ずさんなシミュレーションプログラムを駆使して、お客さまを煙にまいて商売している。これでは不動産業界に未来はない。そこで、わたしは電気メーカーなどの役員、部長クラスの方々から話をうかがって、マーケティングの勉強をさせていただいた。そしてわかったことは、大量供給のメリットというのは、メーカーにこそあれ、不動産業界にはそぐわないということだ。不動産の物件は、お客さまの経済的な事情をなによりも考慮していかなければならない。それを置き去りにして、売却する側の事情ばかり考えていたのでは、どんなにアフターフォローのサービスをしても無意味なのである。

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