はっきりいってしまえば、数字を信用して投資しても、失敗は目に見えている。なぜかという理由もはっきりしている。大手の不動産業者が用意してくる投資運用シミュレーションというのは、じっは期待値だけを抽出したものなのだ。理想的に運用されれば、かくかくしかじかの利益が上がるはずであるといったきわめて楽観的な見込みにすぎない。これは、超大手から中小までの不動産業者に共通していえることである。つまり、いいところだけを見せているわけだ。何度も繰り返しているが、不動産投資にはリスクがつきまとう。ワンルームマンションを購入して、人に貸して運用益を出そうと思っても、ひょっとすると当初期待した値段では借り手が見つからないかもしれない。また、細かいことをいい出せば、減価償却費の計算の際の対価となる、建物の按分比率の問題があるし、設備に関しても按分比率の問題がある。償却率の問題もあるし、税務上の細かい問題もある。ほとんどの、いや、すべてといってもいいが、不動産業者が用意しているプログラムでは、こういう細かい点には対応できないのだ。また、シミュレーションのなかには、将来的な家賃の値上がりを想定しているものも、まったくお気楽なプログラムというほかない。
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